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明日への足跡

子育ては毎日が戦争

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発達障害と放課後

小学校入学にあたり、働く母が直面する大きな問題のひとつが、放課後(と長期休暇)をどこでどうやって過ごさせるか、ですよね。我が家は娘ちゃんが小学校に入った時は、近隣小学校3校から集まる地域の大規模学童に入れました。同じ保育園から一緒に進学するお友だちがいないというアウェーな環境にひとり送り出すことが当時はとても心配だったので、学童で役員を引き受けて、2年半ぐらい保護者会長も勤めさせていただきました。学年や学校の壁を超えてお友だちができたり、工作教室や手芸教室なんてプログラムがあったり、夏休みには映画に連れて行っていただいたり、夏祭りもやっていただいて、低学年のうちは本当に楽しんでいたようです。ただ、学年があがってくると、みんな塾などに通い始めて、同期がひとり減り、ふたり減り…となって遊び相手がいなくなってきたら退所してしまいましたが。

それから数年がたち、その間に私は独立開業して在宅ワーカーになっていました。小学校というところは、授業参観やボランティアといったように平日の真昼間に親が学校に出向かなくてはならない機会が多く、ノルマであるPTA役員を引き受けるためにも、非正規雇用の勤め人では難しかったのです。なので、息子くんが就学する時は、学童に入れなくても生活はまわるから、当初は、学童は利用しないつもりでいました。上の時に、学童の手厚さもありがたみも十分わかっていましたが、それと同時に、役員を経験していたことで、親の協力が不可欠であることや、親同士の人間関係の煩わしさというのも身にしみていたので、正直、面倒くさいナ、と

ところが、就学直前になってわかった発達障害。個別支援級or一般級どちらでスタートするのか、というのを、当時の児童支援専任の先生と面談させていただいていた時に、もしも一般級でスタートするなら、是非、学童は利用すべきだと勧められました。小学校の入学式より前に、学童は始まるので、同じ保育園から一緒に来るお友だちがいなくても、学童でつながりができていれば心細くないだろうし、学童の中でもコミュニケーションを学べるだろうから、ということでした。たまたま、仲良しのお友だちが学童で補助指導員としてつとめているから、息子くんにとっては安心だろうし、小さい頃には学童の役員会に連れて行っていたこともあるので、まったく知らない場所でもないし、本人のためには、その方がいいのかも、ということで、何度か本人を連れて、学童に事前に見学と称して遊びに行かせていただき、指導員の先生方にも、諸々きちんと詳しくお伝えした上でお世話になることにしました。

でも、私の中でひとつ、大きな不安がありました…

学童の保護者会長をさせていただいていた頃、毎年、春になると揉めることがありました。その学童の創設者の方の強い意向で、通所の安全を確保できるならばという条件付きでしたが、必要な人は誰でも利用できるように定員などを特に設けず、障害などがある子も受け入れているのですが、各小学校から学童までの道程を、子どもだけで集まって歩いて通わせるのに、1年生の中に障害を持ったお子さんがいると、その子のせいで他の子の安全が脅かされる、みたいな声が健常児の親たちから必ずといっていいほどあがるのです

娘は4年生の6月いっぱいで退所したのですが、その年の5月に行われた保護者会総会のあとにちょっとした事件がありました。とある1年生の親御さんを、他の1年生の親御さんが車座になって取り囲み、みんなでよってたかって責め立て、いわゆる吊るしあげをしていたのです。驚いて事情を聞いてみると、問題の1年生のAくんが、ひとりで走って行ってしまったり、勝手なことばかりするし、その子を他の子が注意しても聞いてくれずに険悪な空気になったり、他の子までもが危険にさらされてしまう。どう見てもAくんは発達障害なのに、何故、個別支援級ではなく一般級に置いて、みんなと一緒に行動させようとするのか。迷惑だから、今すぐ支援級に移し、通所もみんなと一緒ではなく通所ガイドをつけるとかしてほしいと多数派の親たちは主張します。

発達障害の診断が下りるまでが時間かかるということは私も当時から知識としては知っていましたし、逆に、個別支援級に入れるかどうかは特総の判断が必要であるということを知りませんでした。その時は、Aくんが発達障害かどうかはどうでもよくて、ただ、全体の安全にとってどうなのか、それだけを考えて、まずは状況を正確に知りたいから、と私は数日、その子たちの通所に付き添わせてもらいました。すると、確かにAくんは、よくてグレーだろうな、というぐらい、安全面では問題ありな行動をとっていました。けれども、Aくんだけでなく、みんな多かれ少なかれそうだったのです。それでも、何かあるとすべて「Aくんのせいで」となるし、親たちの影響もあるのでしょうね、子どもたちはAくんを侮蔑的なあだ名で呼んだり、あの年頃特有の無駄な正義感みたいなものをふりかざして、Aくんを邪魔者扱いしていました。結局、その事実をふまえて、Aくんを傷つけないためにも、これ以上、一緒に通所させるのは避けた方がいい、と学童から親御さんに話がされて、Aくんは別行動になりました

これは極端な例ですが、他にも、個別支援級に通っていて、学童を利用するお子さんが一般級の子と一緒に通所するとなると、やっぱりアレルギーのように、無理!危険!やめてくれ!の合唱が毎年のようにありました。そしてもめるケースには共通点がありました。親御さんたちがみんな、わが子の状態を、実際よりも軽度だと思っていて(あるいは思いたくて?)みんなと一緒にさせたい、という希望を通そうとしていたのです。それを見て来た私が、いざ、発達障害であるわが子を学童に入れるとなれば、どうしたらいいのか、どうすべきか。

私は入所説明会の場で、同期と初顔合わせの時に、わかりづらいかもしれませんが、うちの子は発達障害があります、ご迷惑をかけるようなことがあれば、すぐに親が出来る限りの対処をしますので、と自分から言いました。そして、例年、最初の懇談会が行われるまで、入学式から約10日間ほどは、1年生の親がローテーションを組んで、学校から学童に付き添って安全指導をするのが慣習なのですが、うちの子はこういう事情ですし、私は在宅ワーカーなので、私が毎日付き添います、と申し出ました。働いているからこそ学童に預けている人たちですし、何もしなくても1年生の4月は休みをとらなくてはならない頻度が高いので、皆さん、わが子の安全は心配でも、誰かが付き添いを引き受けてくれるなら助かる、が本音です。私は自分が毎日付き添うことで、まわりに受け入れてもらいやすいように、というのと、もうひとつ、わが子の様子から、みんなと問題なく通所できるであろうことはわかっていましたが、それでも、万が一、彼がいることでみんなの負担になるようならば、みんなと一緒の通所にこだわらず、私が自ら送迎しようと決めていました。

小学校から学童まで、1年生の足で20分強。みんな、最初からちゃんと安全確認もして2列できちんと歩くなんてできないんです。毎日毎日、繰り返し、教えながら、そして子どもたちのその日の様子を、同期の親御さんたちにLINEで伝えながら、受け入れてもらえるようにつとめる日々。幸い、みんな優しい方々で、息子くんも少しずつ少しずつ学童の仲間になることができました。「最初、発達障害ですって聞いた時、どれほど手がかかるんだろう、大変なんだろうなって思ったけど、実際見た時に、え?この子?普通じゃんて思ったんですよね」と先の会長さんであり、同期のパパでもある方に言われて、私は苦笑していました。親が考えられる限りの努力をして、それでも足らないところを助けてください、とまわりにお願いする形をとらなければ、摩擦は必至。そうなったら何のために学童に入れたのかわからなくなってしまう。だからこうせざるをえないのです、ただ、そのために、自分の時間が細切れになったり、やりたいことができなかったりと、かなり生活や自分の仕事に支障が出たことも事実でした…。在宅ワーカーでもこのぐらいなのだから、勤め人だったら、まして非正規雇用だったりしたなら、最悪、首が飛ぶこともあったでしょう。健常児でも高い小1の壁はさらに高くなる現実でした。
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真白

Author:真白
横浜市在住、発達障害の小1男子と、慢性疲労症候群の中1女子を抱える母です。

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